ドリー夢小説
休憩時間
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いつの間にかパーティーのメンバーが集まる場所が出来た。
狩りに疲れ、ドリルにも疲れたメンバーが溜まり場でゆっくりと休憩することも多くなると、
ゆっくり休憩どころか、話に花が咲いて盛り上がってしまうこともしばしば。
そんな賑やかな空間を、どこか居心地悪く感じているのはきっとだけなのだろうと思いながら、
深く座り込み背中の壁に寄りかかりながら、重い溜息を吐いた。
本当は、そんなのただの言い訳だ。
はチラリと視線だけを横に向けた。
「なあなあ」
「ん?」
「って、いつからサングラスかけてんの?」
「コレか…そうやな、いつからやったかな」
さっきから、隣に座っているの視線と興味は、
すっかりに奪われていて、
ここ数十分には背中しか向けられていない。
ぶすっとした不機嫌になっていくのことなど露知らず、
はキラキラと目を輝かせた。
「すっげーカッコイイよな」
「さよか、ありがとさん」
「なあ! ちょっと貸してくれない?」
「ええよええよ」
思わずひねったのではないかと思うほど、
の首は瞬時にとがいる横へとすばやく動いた。
意識しなければ気にすることもないと、
あえてそちらへと視線を向けていなかったにとって、
直後に見た景色に、思わずあんぐりと口を開いてしまった。
その光景は、がいる場所とは違った角度で見れば、
自分のサングラスをにかけてあげるの姿に見えるのだが、
の位置からは、
の首に両手を回しこれからその可愛い唇をまさに奪おうかとしている様に見えてしまった。
「スパイダーズウェブ!」
無意識のうちに唱えた呪文「スパイダーズウェブ」。
それは蜘蛛の巣のように敵を絡め取り、相手の動きを一時的に遅らせるスキル。
(あ、あれ?)
突然動きが遅くなった体にが戸惑っている間に、
まだかまだかと自身の耳にかかる瞬間を目をつぶって楽しみに待っているの手をは強引に取ると、
その場から一目散に走り去っていった。
しばしの時間が流れ、ようやくの身が自由になると、
すっかり姿が見えなくなったの背中に向かって大声で叫んだ。
「ここはPKゾーンじゃないやろーーー!!」